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地球から見りゃ微生物が書いてるブログ

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株式会社テイクアップアームズ 代表取締役であり競馬本作家& ライターをしている竹内のブログ

雪崩式はまさに雪崩のように突然に

雪崩式と通常の試合の先にあること。


雪崩式とは、コーナー上からマットへ向かって
投げ技をすることであり、90年代からはバリエーションも増え
プロレスの見せ場の1つとなっている。
近年では、断崖式というエプロンから場外への技もある。

何より、単純に技のパワーアップ&説得力アップという魅力があるわけで
悟空で言えば、カメハメ波から界王拳カメハメ波への格上げに似た
見る物がおおっとなる奥の手と言えるでしょう。


これは、諸刃の剣でもあって一度それをやりだすと
通常の投げ方では試合が決まらなくなる=価値が薄れる
ということにも繋がってしまいます。

ですので、使いどころ・頻度にセンスが必要です。

現在の新日本だと、プリンス・デヴィットが
必殺技のブラディサンデーは説得力を維持しつつ
ここぞという試合で、雪崩式ブラディサンデーを出すのが
絶妙のバランスだと個人的には思ってます。

ブラディサンデーは一撃必殺であるが、
奥の手として雪崩式もありますよ、たまにだしますよ
というのは見ているプロレスファンの想像力をかきたててくれます。

例えは悪いですが、アメリカと核のようなもの。
通常の爆弾でも凄いが、核を持っているぞ、過去2度使ったぞ
というのは「持ってない」「使ったことが無い」とは大違い。

90年代新日ジュニアはここぞという試合で
ライガーの雪崩式フィッシャーマン(ある時期から乱発したが)
サムライの雪崩式裏DDT
金本の雪崩式リバースフランケンシュタイナー
ペガサスの雪崩式パワーボム・ツームストン
黒虎の雪崩式BTボム
高岩の雪崩式デスバレー
カシンの雪崩式逆十字
(大谷はスワンダイブがあったので良しとする)

皆、一撃必殺の上の技を持っていたことで
出せば興奮しますし、出さなくてもドキドキ感がありました。


そのころのヘビー級と言えば・・・
長州は雪崩式ブレーンバスターがありました。
(セカンドロープからかトップロープからか?という使い分けもしていた)
武藤は雪崩式のフランケンがありましたし、
蝶野はあまりイメージがありませんが、雪崩式ではなく
大一番での低空バックドロップがありましたし、裏STFやクロス式STFがあります。
橋本も垂直DDTを使う以前は、雪崩式DDTもありました。
彼の場合はDDT⇒ジャンピングDDT⇒垂直DDTと3段階持っているのでOKでしょう。
馳は雪崩式の裏投げが、健介は雪崩式パワースラムがありました。
藤波はドラゴンリングイン(苦笑)


では、今の新日に目を向けてみます。
デビは先程書いたように、奥の手があるレスラーでした。

まず四天王から。

中邑、ランドスライドがある時代は雪崩式がありましたが
使わなくなったので現在はボマイェ以上の隠し玉が無い状態。

棚橋、ハイフライフローが決め技なので雪崩式は無理。
もしかすると、スリングブレイドは相手を後ろ向きにコーナーに乗せて
相手も同時にジャンプする形なら雪崩式になるかも?
想像すると凄まじい技になりますが、現状は無い。

真壁、キングコングニーが必殺技なので雪崩式化は無理。
スパイダージャーマンはあれが正調なので除外。

後藤、昇天改の雪崩式は想像すると難しそう。
前後にスペースが無いと無理?
雪崩式回天は試合が決まらないので奥の手と言えるかどうか?

永田、エクスプロイダーは一応あるが・・・
中西、水車落とし風の奥の手はあるが試合は決まらない
小島、コジコジカッターがあるも繋ぎ技
天山、昔はマウンテンボムがあったが・・・

こう見ると、新日ファンなら分かるのですが
正調の必殺技の雪崩式化ができない必殺技を持つ選手が
今凄く多いということが1つ特徴になっている気がします。


なので、必殺技が決まったあとの道としてあるのが
・勝ち
・自身もダメージが大きくフォールにいけない
という2パターンになってしまいます。

「あ~決まっちゃったか~・・・1!2!2.9999!!返した!?」

会場が揺れるような歓声の中で、
これまでよりも1つ向こう側の試合が見えてくる・・・
ということが起こる可能性が無いというのは
「起こらないけど可能性はある」ということと違います。


もちろん、雪崩式ということでなければ
多くの選手はとっておきがあります。
特に棚橋と真壁のドラゴンSHは好きですし、
真壁は小島からフォールを取ったことで、あの技の期待感が
かなりファンの中で増したのではないかと思うのです。


なんというか、食らったら終わりの一撃必殺もいいのですが
それを返す超人的なレスラーのタフネスというのも
プロレスの華だと思いますから、やはりそれを正調の必殺技を
たまに返すことで出しつつ、奥の手を出した時には
その技の威力を見せつけて勝つということがプロレスには
欠かせないのではないかと思うのです。

(先述したように、自身もダメージが大きくて
フォールができなかったから、勝てなかった、
フォールができていたら勝ててたであろう時なのは
今一つどちらも得をしてないと思うのです)


この点で期待しているのは、次のタイトル戦の
棚橋 VS 中邑

前哨戦からかなりバチバチやってますが
タイトル戦ならそれ以上になって当然ですし、
これまでのこの両者のシングルよりも激しくなりそうです。

もしかすると、ボマイェのその向こうや
ハイフライフローのその向こうというような
これまでまだファンが見たことのない場所へ
連れていってくれると・・・いいなぁと思います(笑)

じゃないとプロレスって同じことの焼き直しになるのですが
新日本プロレスは、どんどん壊して作りだす団体ですから
かなり期待しています。
by head-and-hand | 2011-04-21 22:14 | プロレス

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